おひとりさまが安心して楽しく暮らすための情報発信・コミュニティサイト　おひとりさまスマイルCafe

年間の医療費が10万円または所得が200万円未満の場合は所得の5％を超えた場合は、確定申告の「医療費控除」を活用することで、払いすぎた税金を取り戻すことができる場合があります。

医療費が10万円超というのはハードルが高いと感じるかもしれませんが、年金暮らしの単身世帯では、所得が200万円未満ということも少なくないでしょうから、「所得の5％超」の基準を使えるかもしれません。

控除の対象は、医療機関で支払った医療費や医師の処方による薬剤費のほか、通院のための交通費や市販薬を購入した費用なども算入できます。ただし、予防や健康増進を目的としたものは認められません。また、「高額療養費制度」や「高額介護サービス費」、「高額医療・高額介護合算療養費制度」などによる還付、生命保険で補てんされた金額は、医療費に含めることはできないので注意しましょう。

「医療費控除」といっても、医療費だけでなく、一定の要件を満たした介護費用も含めることが可能です。中には、介護保険の給付対象ではないものまで認められるケースがあります。例えば、介護施設における居住費や食費は介護保険の対象外ですが、医療費控除では自己負担額全額（特別養護老人ホームなどは２分の１相当）が対象となります。在宅サービスでは訪問看護や通所リハビリといった「医療系サービス」が対象となりますが、訪問入浴介護や通所介護（デイサービス）といった「福祉系サービス」でも、医療系サービスと併用する場合には対象となるのです。

どこからどこまでが控除の対象になるかを自分で判断するのは難しいですが、介護事業者が発行する領収証に控除の対象額が明記されていますので、確認してみるとよいでしょう。

確定申告には、医療費控除の他、介護のために住宅をバリアフリー改修した場合の特別税額控除もあります。