イザに備える/親の介護・相続
加齢などによって日常生活に不便を感じるようになったとき、頼りになるのが公的な介護保険制度です。とくにひとり暮らしの場合は、入浴や食事、洗濯、買い物など誰かの手を借りたい場面は多くなりがちです。 介護保険では介護の必要度合いを「要支援1」「要支援2」および「要介護1」~「要介護5」の7段階に分け、それぞれに利用できるサービスが定められています。大きく分けると、「要介護」に該当する場合は自宅や施設などで介護サービスを、「要支援」の場合は家事・入浴などの補助やリハビリ…
将来、親から相続を受ける場合に、相続税がかかるかどうか気になるところです。相続税は、親の残した財産の合計が、相続税の基礎控除額を超える場合にかかる税金。そのボーダーラインともいえる基礎控除額が、2015年1月から一気に4割も引き下げられました。つまり、以前ならかからなかった人でも、今後は相続税がかかる可能性があるのです。 2014年12月末までの基礎控除額…「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」 …
相続税の計算を行うときは、財産に値段をつける必要があります。値段をつけることを、評価をするといいますが、悩ましいのは実家の評価でしょう。相続税の計算における、土地と建物の評価の原則をお伝えします。 土地の評価には、路線価方式、もしくは倍率方式のいずれかを用います。 ・路線価方式 路線価方式は、路線価が定められている地域で用いる評価方法です。この路線価とは、道路に面する「標準的な土地1平方メートルあたり」の値段のこと。国税庁のホームページにある路線価…
自治体などが提供する、ひとり暮らしの高齢者を見守るサービスとして、「緊急通報システム」があります。家の中に本体機器を設置し、緊急時に首にかけたペンダント型の発報装置のボタンを押すと、警備会社に通報が届き係員がかけつける、といったタイプが主流。オプションでトイレなどの利用状況を確認できるセンサーを追加できる場合もあります。例えば東京都23区では、全ての区がこのシステムを導入しており、「65歳以上のひとり暮らし、または高齢者のみの世帯」などの条件を満たせば、民間の見守りサービスを…
介護を理由に離職した人は、過去5年間で約50万人にも及びます。しかし、一人で生計を立てているシングルの場合、親などの介護のために仕事を辞めることはできるだけ避けたいものです。そこで、雇用保険に加入している会社員や公務員が、仕事と介護を両立させるために役立つ制度をご紹介します。 まず、介護の時間が長期間にわたって必要な場合に活用したいのが「介護休業」制度です。対象の家族1人につき、要介護状態ごとに1回、通算して93日(3ヶ月間)を限度に、休業または労働時間の短縮な…
親の生前は介護、亡き後は墓守、親戚付き合いなど。シングルは身軽なためか、他の兄弟から何かと頼りにされがちです。当然、それに伴う支出などの負担も多いことが想像されます。しかし、民法の規定によれば、子供同士の法定相続分は均等です。 相続財産の分け方について確認しておきましょう。 まず、遺言があれば遺言が優先されます。遺留分など、一定の配慮は必要であると考えますが、遺言が法定相続分に縛られないことはご存知のとおりです。兄弟姉妹の間の決めごと云々の前に、親…
介護保険サービスを利用するためには、まず介護認定を受ける必要があります。介護保険では、介護の必要度合いを「要支援1」「要支援2」および「要介護1」~「要介護5」の7段階に分け、それぞれに利用できるサービスが定められています。(介護保険サービスの内容についてはこちらをご覧ください) 要介護認定の申請は、市区町村の窓口で行います。申請後、まずは調査員が自宅へ来たりかかりつけ医の意見を聞いたりして身心の状態を調査してくれます。その調査をもとに専門家で構成された介護認定…
介護保険制度は、在宅でも施設でもさまざまなサービスを提供しています。ただし、それらは無制限に利用できるわけではなく、介護の必要度合いに応じてサービスの種類も金額(回数)も制限が設けられています。とくに、ちょっとした手助けが得られにくいひとり暮らしの場合、介護保険サービスだけでは不足と感じることがあるかも知れません。 そうしたときに利用を検討したいのが介護保険制度とは別に、市区町村が独自に提供している高齢者向けのサービスです。たとえば、急な発病などで助けを呼びたい…